受講者の声 K.I.さん (2025年)
International Space University
Master of Space Studies
1 大学院留学を志した理由
自身のバックグラウンドである、航空宇宙領域に戻るきっかけを探していたからです。大学院にて工学修士を取得後、金融機関へ入社、NY駐在中の心境の変化でした。米国に来て以来、毎日のように宇宙開発関連のニュースを目にし、心の奥深くで細々と灯り続けていた冒険心や好奇心が大きくなりました。ファイナンスの世界に長く居たため、技術者になることは現実的ではないと考え、“工学修士としての工学的な基礎知識”דM&A関連業務で培った金融の専門性”というニッチな人材になることを目指し大学院選びをしました。
勿論、MBAという定番の選択肢も検討しましたが、“楽しそう”となかなか思えずMBAを目指す心に薪をくべるのに苦労しました。そんな中で、進学先が不合格だった場合に備え、変わった人材が集まると噂のIEを超短期間で受験することに決め、並行して準備を行いました。2025年5月の出願を目指し2025年2月後半からCVやEssayに取り掛かりましたが、結果的に3月中旬に進学先から合格通知を頂き、IEへの出願は中断となりました。この段階でCVとEssayはほぼ完成していました。
下記の項には、進学先、又はMBA準備の話を記載しますが、MBAについては結局受けていませんので、サイドストーリーとしてご認識ください。
2 実際の留学準備(大変だったこと、楽しかったこと)
最大の関心事と思われます英語IELTS™はO.A.7.0で提出していますが、これは大学院受験でスコアが必要で準備をしたものではなく駐在が始まった時に、ペースメーカーとして勉強し始め、のらりくらり結果的に3年ほどかけて取得したものです。これがまさに幸運でした。受験を決意してから短期決戦で準備・達成する方々の努力は想像を絶するものだと思います。
ちなみに、O.A.7.0というレベルは、スタバで店員によっては全く聞き取れませんし、Netflixで字幕無しで映画やドラマを楽しめるレベルには到底ありません。会議でも自分の領域の話題から逸れたら、何を話しているのか理解できないことがしょっちゅうです。逆に言えば、7.0とは、聞いて想像するレベルよりも、もっと手が届くレベル感だと思いますので、英語は長距離マラソンとして付き合っていきましょう。ちなみにIELTS™の各最高点はR・L7.5、W7.0、S6.5ですが、4技能が良い点数で組み合わさってくれないところも困りどころです。言語は圧倒的なビハインドになるので、入学に向けて今も勉強中です。
■大変だったこと
専門大学院:Essay、推薦状やCVの形式、段取りのイメージが湧かないこと。これは海外大学院受験をしたことがない方、全員に当てはまるものだと思います。
MBA:自分のやりたいことに直接繋がらないのではという自身の気持ちと、一般にキャリアチェンジにはMBAは有効な手段だという世の中の認識とのギャップには常に悩み続けました。これが、MBAを目指す熱量を維持する難しさに繋がっています。MBAを通して英語力の強化やMBAホルダーというインパクトを持てるイメージは湧いたのですが、ステータスよりも、もっと変わった珍しい存在になりたいという思いが強くありました。きっとIEに好意を抱いたのはこの気持ちが一部共鳴したのだと思います。
■楽しかったこと(専門大学院・MBA共通)
自分の思想、価値観、ビジョンを表現することは、ある意味芸術という行為の一つの様で心地の良い作業でした。MBAの準備においては、専門大学院で記載している内容をデフォルメする作業ではありますが、相手が何を求めているのかという観点から、同じ対象物を下から見直したり、上から光を投影して見える影がどんな形になっているか、角度や配置を調整する作業は自身の考えを深化する良い機会でした。
私はビジョンや、所謂“やりたいこと”が明確にありEssayの記述には困りませんでした。IEには提出していないので、内容に困らなかったが質として良いものができたのかは分かりませんが、少なくとも専門大学院には受け入れられているという点で不足ないものができたと思います。
3 志望校合格に役立ったと思われる、大学院留学カウンセリングに関する具体的なエピソード(出願戦略、エッセイ内容構築など)
本項目では特に印象深いIE準備を行うこととなった経緯と進捗について記載します。
<カウンセリング>
MBAという話題が自分の中に出てきた時に結構な数のカウンセラーの方と面談をしました。その中で、当時2月中旬頃、2026年入学を目指すのではなく、2025年入学のIEの準備をしたらどうかと提案を受けました。このとんでもない提案が田山さんへの決め手だった訳ですが・・・。
できるかできないか、ではなくて事実どのような選択肢があるのかという視点で物事を伝えてくれる、田山さんをおすすめする理由はここに詰まっています。
<出願戦略>
私の性格や考えを詳らかに話せば話すほど、伝統的なビジネススクールではなく前衛的な部類の学校名が上がったと思います。特に目からウロコだったのは、自分がグーグルで叩けばすぐに把握できる学校以外の学校についても情報提供を定期的に頂けたことです。
その学校、どっから持ってきたんですか。これが素直な感想です。
単に知識という点においても、田山さんはジョハリの窓でいうところの、盲点の窓(他者は知っているが、自分は知らない領域)を開けてくれますし、本来の意味でもカウンセラー/コーチングとして的確なアドバイス/フィードバックを得ることができます。個人的には、受けたい理由を探すと同時に、受けない理由も明確にしましょうというスタイルを感じましたし、自分に考え方が合う方だと思いました。時間がなければそんなコトしていられないという話もあるかと思いますが、合格ロボット製造に終始するというよりも、留学準備自体が自己成長の機会となるので有機的に進めていきましょうという傾向かと思います。
<CV&Essay>
芸術は爆発だ、とはよくいったもので、極度に集中しすぎて短時間で一気に書き上げるタイプの私は書き上げたばかりの面談では、木を見て草を見るタイプになっており、できあがりの質が段落や話題によって濃淡激しかったのですが、森を見て空を見るような視点で全体感をリードして頂きました。メール履歴を見返しても、1週間少々でほぼ完成したところを振り返ると、その時何が起きていたのか想像できないくらいの気迫と集中力を田山さんへぶつけ、同じかそれ以上の熱量をもって対応して頂いた日々に感謝しております。
4 これからの大学院留学への期待
進学先は、現在の国連宇宙部のヘッドや宇宙飛行士が卒業生におり、宇宙産業において強力なネットワークを誇る最高峰の大学院です。宇宙は依然としてニッチな産業として思われがちですが、思っているよりも状況は変化し、開かれ、受入れられているという“イマ”を自分の目で確かめ、リアリティを伴った言葉で多くの人にワクワクを届けられるような人材、日本における宇宙産業の発展に貢献できる人材を目指して努力し続けます。
5 これから大学院留学を志す方へのメッセージ
私は30代半ばで仕事を離れ、全財産を投じ(私費留学)大学院へ行きます。人生のステージによってリスク許容度は異なると思いますし、気が進まない方も多いと思います。
でも、振り返ってみてください。中学生の頃、高校生の頃、私達の未来は何も約束されていなくて何も安定していませんでした。大学に入ってもどこに就職できるかなんてわからず収入も少なく不安定でした。けれども、だからこそ刺激があって選択肢は無限にありました。私達は人生で不確定要素の多い中を生き抜いた経験があるのですから、多少転ぶかもしれませんが、やってやりましょう。
不安なことがあったら、田山さんと話してみてください。肯定した上で違う気づきを与える、見解をはっきりと伝えてくれるという傾聴力に、相談者は学ぶことが多いと思います。
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